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サリンより強力な宗教兵器はカネ。なぜ巨大教団をメディアは批判しないのか?弘兼憲史/猪瀬直樹の「ラストニュース」 [名作紹介]

オウム真理教をモチーフにした「ラストニュース」の話の掴みが興味深い。
以下に引用する。

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「ちょっと訊くが吉岡、テレビでこれまで神世学会や立証講などをはじめとする巨大教団を批判的にとりあげたことがあったか。」
「え?あの…そういえば あのう ないですねえ…」

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「おまえ、今までそんなこと考えたこともなかったろう。」
「はい、そ、そうです。」
「確かにテレビ局は巨大宗教団体についてはやりませんね。でもそれは新聞社も同じことではありませんか。」
「そうだ。なぜだと思う?」
「ええ、ひとつは巨大教団が、もしテレビ局なら番組を提供しているクライアントのところにあるいは新聞社ならたくさん広告を出広している会社に押しかけられたら…これは大変ですよね。そして、提供スポンサーの商品の不買運動でも起きたら…」
「それで弱腰になりいつの間にかテレビや新聞などのメディアではタブーとされてしまった…そういうことです。」

巨大教団3.png
「ではなぜ週刊誌ではとりあげることが出来るのか…誰か答えられる者はいるか?」
「昔は週刊誌でもやらなかったがある時から週刊誌では解禁になった。」
「どうしてですか?」
「その理由について確かなことはただひとつ、週刊誌の部数は多くて百万部にすぎない。しかも、買いたくないやつは買わなくてもよい。ところが新聞は一千万部近いし宅配ですからね。テレビも視聴率一パーセントで百三十万人にもなるし、スイッチをひねると宅配といっしょだ。そこのところが週刊誌とは違う。」

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「でもそれでも週刊誌が可能でテレビや新聞が不可能という理由にはならない。」
「……」
「……」
「……」
「何故なのか…実は正確なところは誰にも説明出来ないんだ。そこで「ラストニュース」でこのタブーに挑戦してみることにしたわけだ。」

 
…という掴み。
結局のところ、作中でも明確な答えは出ない。


TVを見ていて、初めて見たCMで感動したら創価学会のCMだったので感動を返せ!ってなったという体験をしたことがある人も多いと思う。宗教団体のCMは良いものが多い。何故か。カネ持ってるからだ。時々、妙に作画が良さげなんだけど、全然話題になってないような劇場用アニメーションがあるなと思ったら、宗教団体が作ったものだったりする。

一時期、ラジオ番組をよく聞いていることが多かったが、宗教団体がスポンサーの番組が多い印象だった。ラジオは広告効果が低く、局も赤貧に喘いでいる。今やテレビもネットに押され、じわじわと広告が減っている。宗教団体のCMは今後もっともっと増えていくだろう。最近は一企業の宣伝番組をゴールデンに放送するぐらいだ。ドキュメンタリー番組だと思ったら、怪しげな健康食品の宣伝だった、というパターンも多く見かける。とにかく放送局はカネが欲しい。なりふり構ってはいられない。

このままいくとどうなるか。
町山智浩の本などで、アメリカの宗教団体がメディアを持って大暴れしてるエピソードがよく出てくるが、あんな感じになるのかもしれない。

 
蒼天航路で、初期の敵であり、武装蜂起した宗教団体「太平道」について曹操がコメントを述べる場面がある。
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「張角が武と結託せず人の心だけを戦いの道具としていたら 2千年の後にも彼の名は残ったであろう」
「しかし鍬を持つ手に武器を持たせた時 すなわち黄巾の賊と化した時 天の理から離れたのだ」

サリン事件を起こさなかったら、今頃オウム真理教は当時よりももっと莫大な信徒を抱えていただろうと思う。サリンよりももっと凶悪な兵器はカネだ。それがわからなかった麻原彰晃は愚物としか言いようがない。

しかしその愚物を崇める団体は、再び信徒をじわじわと増やしている。愚物は亡くなったが、小林よしのりの予言した未来が来る可能性は年々高まっている。
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小林よしのりは法の力でごり押ししてでも叩ける時に叩き潰しておくべきだとサリン事件当時語っていた。それに反対した知識人たちは、身内を守るためにはヤクザなことでも何でもするという気概が無かった。

 

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